東京・池袋にある宮城県のアンテナショップ「宮城ふるさとプラザ」が15日に閉店する。これを前に、店長がアンテナショップについて「余白」と表現した。一部を切り取れば「自虐」とも思われかねない言葉に込めた思いとは。
店長は大蔵国孝さん(47)。オープン1年後の2006年から勤務し、18年からは店長を務める。
宮城ふるさとプラザはいったん閉店するが、運営する公益社団法人の県物産振興協会は来年1月、東京・日本橋茅場町に後継店を開店する。県の支援がない独自の再出発になることもあり、クラウドファンディング(CF)を実施中だ。
「余白」ゆえに変化した売り場
大蔵さんは、CFサイトに次のようなメッセージを寄せた。
アンテナショップと称される実店舗は、現代社会におけるコストパフォーマンスやタイムパフォーマンスという観点からみると決して効率的なものではなく……
というくだりから始まる。
個人的な見方だと断ったうえで、次のように主張する。
見方によって無駄と思われる部分「余白」があるからこそ、このようなアンテナショップには数字に置き換えられない様々な魅力や発見、気づきのきっかけがあるのではないかと考えています。
ここでいう「気づき」は、ふるさとプラザで働き始めた当初からあった。当時、店に並べられていた商品の多くは、JR仙台駅で売られているお土産だった。
実際は池袋に来る旅行者はほ…